聖武天皇陵→眉間寺→那富山墓→元正天皇陵→元明天皇陵→奈良豆比古神社→春日大社築地遺構→春日山古墓群→荒池瓦窯跡
9月例会だより | |
今回は本年2月の例会で学習した平城京大極殿の真東3km程のところにある聖武天皇陵から始まった。聖武天皇は56才で死亡し葬儀は初めて仏式でいとなまれここに埋葬されたと云われています。その陵内にある眉間寺の礎石の説明を受け東側にある光明皇后陵を見学した後西側丘陵上にある二基の陪塚をみながら先月末に閉園した奈良ドリームランドの北東にある那富山墓へ。聖武天皇皇太子墓に冶定された古墳で墳丘四隅に隼人石が置かれている。何れも獣頭人身像であると説明をうける。那富墓から奈良加茂線を北へ行った丘陵上にある二代続いた女帝天皇である西側の元正天皇陵へ。ここで降りだした小雨を気にしながら30分間の昼食タイムをとり東側の元明天皇陵へ。元明天皇陵には陵碑があるが墓内であるため見学できない。3天皇陵とも陵の形は山形である。元明天皇陵から東へ京都府との県境の旧道沿いにある奈良豆比古神社へ。本殿の南西にある樹齢千年といわれる樟を見てここから奈良坂を下り正倉院の北側を西へ。東大寺の北西にある大佛池のほとりで小休止した後春日大社の境内へ。春日大社の神体山、御蓋山のこんもりとした山容を見ながら朱色に彩られた社殿の優雅さを横目に林の中にある築地遺構の説明をうけ飛火野周辺の春日山古墳といわれ多くは小さな円墳である群集墳へ。この辺りも鹿のたわむれる風情は景観である。それから荒池瓦窯を見てここが集合場所であった近鉄奈良駅の近くである為ここで解散。参加された211名の皆さんお疲れさんでした。大西先生ありがとうございました。(鈴木征三郎) | |
近鉄 奈良駅 | |
集合 行基噴水前 「台風接近で雨」の予報がはずれ快晴。参加会員は211名 | ご案内は博物館の大西さん |
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![]() | 奈良の古い町並みを抜け北へ向う 奈良女子大学前を通過 |
聖武天皇陵 | |
陵(佐保山南陵)前にて大西さんの説明を聞く。戦国時代、松永久秀多聞城跡に組み込まれ、江戸時代には眉間寺あった。 | 柵内の堀。岡の上部に2段平坦部があり、 下段が眉間寺の伽藍跡、上段は墳丘。 |
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光明皇后陵 | |
![]() | 聖武天皇陵の東側に接した光明皇后陵。 築地塀に沿って参道が延びる。 さらに東側の若草中学が松永久秀多聞城跡主体部。 |
眉間寺跡 | |
聖武天皇陵の西側に眉間寺の礎石が集められている。 | |
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西安の森 | |
聖武天皇陵西側には陪塚が2基。 藤原不比等や藤原宮子(聖武母)の墓がこの付近に存在すると推定されている。 | 岡の上の陪塚 |
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那富山墓 | |
![]() | 閉鎖された奈良ドリームランド入口から坂を登ると、聖武天皇の唯一の皇子で夭折した基(もとい)王の墓と言われる那富山墓がある。四角には隼人石と呼ばれる獣頭人身が線刻された石がある。 |
北西の第1石 子(ねずみ)の図 | 南西の第3石が覗けるが戌(いぬ)の図は確認できず。 |
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元正天皇陵 | |
![]() | 那富山墓から谷を越えると元正天皇陵(奈保西陵) 近くの公園で昼食。雲行きが怪しく時折雨。 |
元明天皇陵 | |
元正天皇陵から谷沿いに東へ。元明天皇(奈保東陵)がある。 元明天皇は、死にあたり、火葬して刻字した碑を建てることを命じた。碑は江戸時代にここから発見され、元明天皇と治定された。碑は江戸時代の複製とともに陵の上の屋形の下に納められている。 大西さんは奈良県の碑文調査時に見る機会があり、本物は判読不可とのお話。木々の間から屋形が見えることもあるとのこと。 枯葉の散る冬にでも再訪問願いたい。 | |
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奈良豆比古神社 | |
平城京東七坊大路が北に延びて京都を結ぶ重要街路、奈良坂越え。坂の頂点にあるのがこの神社 | 境内裏の樹齢千年ともいわれる樟 |
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奈良坂 | |
![]() | 奈良坂にある般若寺。コスモス満開。 |
![]() | 北山十八間戸 鎌倉時代忍性が建てた救らい施設 (江戸時代再建) |
![]() | 東大寺に到着 正倉院前で小休止。 |
春日神社 | |
御蓋山と本殿をコの字型に囲う築地遺構 | 築地遺構での会員の熱心な質問 |
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飛火野は人が少なく静かに佇む鹿の群れ | 飛火野に点在する15基からなる、春日野古墓 小形の竪穴石室を持つ直径10メートル程度の後期円墳。 |
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荒池瓦窯跡 | |
![]() | 浮御堂北側斜面が荒池瓦窯跡。 周辺の寺院に瓦を供給か。 ここで解散15時。幸いにも雨は時々小降り程度。 |
写真 大西寿江 下尾茂敏 |