「土器から見た葛城地域の渡来文化」 酒井清治 駒澤大学教授
「建設史上の重大発見-極楽寺ヒビキ遺跡の板状柱大形掘立建物-」 黒田龍二 神戸大学助教授
4月22日から開催中の『春季特別展 葛城氏の実像』に伴う研究講座第2回が研究所にて5月14日1時から開かれました。 まず、駒沢大学 酒井清治先生による「土器から見た葛城地域の渡来文化」渡来人がもたらした軟質土器、陶質土器の受容の多様性と変遷、朝鮮半島の政治情勢による土器の形式、文様の変化。それに基づいた南郷遺跡群出土土器の区分等スライドを用い、詳しく説明されました。百済 馬韓 加耶そして新羅系の土器まで出土する5世紀の葛城地域の首長と朝鮮半島の関わりが興味深いものであると結ばれました。 2講は神戸大学 黒田龍二先生による「極楽寺ヒビキ遺跡板状大型掘立柱建物」今回の展示で注目をあびてい る10分の1の復元模型を作られた先生です。 遺構平面図より高床式の4面庇建物であると推定し、上部構造について参考にされたのが宮山古墳出土の家型埴輪。埴輪の柱が空洞で一本として作られたものであるので板状柱であることを確認。他の遺跡からの推測、工具を使い分けての仕上げなど大変な作業であったことかわかりました。埴輪が先か建物が先か?どちらでしょうか。 330名の万々か熱心に聴講されました。先生有難うございました。 南郷遺跡群出土の多量の土器、極楽寺ヒビキ遺跡板状柱大型掘立柱建物の復元模型、宮山古墳および鴨都波遺跡出土品等は6月18日まで展示されていますのでお見逃しありませんように。(桂田克美) | |
![]() | 満員の聴衆 |
![]() | 司会 博物館 木下 亘さん |
「土器から見た葛城地域の渡来文化」 酒井清治 駒澤大学教授 | |
![]() | ![]() |
![]() | 「建設史上の重大発見 -極楽寺ヒビキ遺跡の板状柱大形掘立建物-」 黒田龍二 神戸大学助教授 講演終了後も熱心な質疑が交わされました。 |
![]() | ![]() |